行政書士のテキスト・過去問、失敗しない使い方は? 

行政書士の勉強のコツを、合格者に対して質問すると解答はおそらくばらけます。あたりさわりのない答え方をする人もいれば、ユニークな答えを返す人もいるでしょう。
その中で、一般の受験者にとってお手本となるのは、比較的目立つ答えでしょう。ではどんな答えが目立つでしょうか? よく出てくる答えに、「インプットとアウトプットの繰り返し」があります。

インプットとは?

頭に情報を叩き込む作業です。行政書士の勉強においては、テキスト等から必須の法令等の情報を刻み込む作業を意味します。

アウトプットとは?

インプットされた情報を、頭から外に出すこと。行政書士の受験においては、覚えた情報をもとにして、試験問題の正解を導き出す過程を意味します。

インプットをするには、テキスト等を繰り返しよく読んで行政書士の仕事に関係する法令に詳しくならないといけません。
アウトプットをするには、過去問題集等を繰り返し解いて、試験問題をうまく解けるように修練しないといけないでしょう。

そしてこのインプット作業とアウトプット作業、別々に繰り返すのではいけません。インプットをしばらくやったら、今度はアウトプットをしばらくやる必要があるのです。つまり、行政書士のテキストと過去問題集は、並行してやらないといけないのです。

ときどき、テキストをひたすら読み続けている受験者がいるようです。つまり、テキストを全部読んで、全部理解しようとしているのだと思われます。しかしこれではいつまでたっても過去問題集をやる時間がめぐってきませんし、効率が悪いだけの勉強です。

テキストと過去問題集が届いたら、それぞれをやる時間ややるページを、交互に計画することも大事でしょう。

行政書士の過去問題集、失敗しない選び方は? 

行政書士の受験勉強では、「過去問題集を選びそこなう」というミステイクも、絶対に避けるべきです。なぜならば、過去問題集はテキストに負けないくらい重要な教材となるからです。

過去問題集も、行政書士の講座選びを誤らなければおそらく失敗することはありません。それにテキストと同様に、過去問題集の中身はごく一部であれば簡単に確かめさせてくれる時代です。せっかくチャンスが与えられているのですから、見落とさずに利用するのがいちばんでしょう。

では、行政書士の過去問題集で合格不合格のカギを握る点を書き出してみましょう。

・問題の量や並べ方ほか、バランスの良い構成となっている
過去問題は、絶対に数年分は必要です。評価の高い行政書士の講座では、平均して5年くらいは収録しているようです(講座によって差があるものの、だいたい3~10年くらいでしょうか)。
そして試験問題を、年度ごとに並べてある場合と、科目ごとに並べてある場合と両方があります。

なお問題と解答のほか、解説の量や質も大事です。解説が充実していないと、せっかく問題を解いても学力に結びつきません。

・書き込みやすさや持ち運びやすさが申し分ない
これは、テキストとほぼ共通したポイントです。問題集も自室以外の場所でドンドン活用しないと、勉強時間が不足してしまう恐れがあります。

・早く問題を解く練習が積めるようにつくられている
試験時間がとても短いため、問題を早く解くことが必要になります。これは練習しないとうまくいきません。解答時間の模範が設問ごとに書いてあると、練習をする際に役立ちます。

行政書士のテキスト、失敗しない選び方は? 

行政書士の受験勉強で多い間違いに、「テキストを選びそこなう」というミステイクがあります。

とはいえ良質な講座を選び出すことに成功すれば、その心配はいらないのですが、そもそも講座選びを間違えてしまう人がいます。では、講座を選び間違う理由は? ……それは結局、各講座がどんなテキストを配布しているのか、よくチェックしていないからでしょう。

行政書士講座のテキストは、今なら販促資料やその発行元の公式サイトで一部を閲覧できるようになっていますし、個別に購入するのなら、本屋さんで多少めくって中身を確かめるくらいのことは、したほうがよいでしょう。

では、行政書士のテキストで大事な点を書き出してみましょう。

・文章による説明だけがわかりやすいのではなく、図・表・イラスト等を含めてわかりやすい
文章だけで理解できればそれに越したことはありませんが、難解な法令の解説においては
図や表は必須です。それは、行政書士以外の勉強においても不変のルールですから。
というわけで、わかりやすさを最優先することは当然なのですが、文章だけを確認するのでは不充分でしょう。
図・表の量や使われ方まで含めてチェックしましょう。イラストやマンガ等をときどき使うテキストもありますが、その場合はそれらもいちおう見たほうがいいでしょう。

・書き込みやすさや持ち運びやすさが申し分ない
余白が多いほうが、いろいろなことをメモできますね。それに文字がぎりぎりまで書かれていると目が疲れる心配があります。
そして、軽く薄くつくられていることは大きいポイント。なぜならば、自室以外でも勉強するようにしたほうが、勉強時間の節約になってお得だからです。
なお軽量化するには分冊する必要がありますから、きりのいいところで分冊されていることもポイントになります。

・目に優しいスタイルで印刷されている
これは余白の分量と重なりますが、目を疲れさせないようにするにはカラー印刷の具合もポイントです。白黒ではいけませんが、1色・2色刷りもイマイチです。5色くらい使って印刷しているとベストでしょう。

行政書士には通学講座と通信講座、どちらがお得??? 

年収や社会的地位のようなメリットがいっぱいある資格、行政書士。その行政書士になるには、まずは試験に合格することです。一夜漬けであっさりと合格できるような難易度ではありませんから、独学以外の方法で数ヶ月間勉強に打ち込むことがベストです。講座を受けるなら、通学と通信がありますが、通信のほうが今ならメリットが多いでしょう。

1.行政書士の通学講座のメリット

・講師が毎回出てくるため、質問を直接するチャンスがある
・目の前で説明を聞きたい人や、勉強仲間をつくりたい人には向いている
・自習室や模試など、学校の設備やサービスを使いやすい

2.行政書士の通信講座のメリット

・講座によっては費用が大幅に安くなるチャンスが多い
・独学と同様で、勉強する時間を自由に決められる
・往復の通学で、時間や体力をとられなくてよい
教材が発達していて、特に映像講義を使えば通学講座とほとんど差がつかない
・メディアが発達したため、会社と離れていてもサポートをたくさん受けられる
通学講座ももちろん、受験勉強のプラスになるケースはたくさんあります。ただし、最近はどこの資格の学校も経営が苦しく、行政書士の講座にもあまり費用をかけられていないという実態があります。通学講座を利用したいと思っているなら、選択肢に入る通学講座ひとつひとつについて、近年の経営状況をよくチェックしたほうがいいかもしれませんね。
また、通学の時間もポイントです。片道30分を超えるようなら、思っているよりも通学するのは楽ではない(挫折する受験者は、あとでこの点をよく後悔します)ものです。
通学講座にしても通信講座にしても、行政書士の講座は本当にたくさんあります。資料を取り寄せたり、ネット上からチェックできる情報をよく見比べたりして、悔いのないチョイスを心がけましょう。この場では、通信講座をおすすめしておきます。

行政書士に独学は通用するのか、しないのか??? 

行政書士の年収に関するうわさや口コミが拡散しているため、行政書士のことを知らなかった人たちでも、自然と行政書士に目を向けるようになっていますね。
そうした行政書士の新たな志望者が、独学で勉強しようとすることがあります。独学することにコストパフォーマンス上のメリットを感じることが多いからでしょう。費用も最小限に抑えることができます。それに好きな時間に好きなペースで勉強できることになりますから。
それでは行政書士試験に独学で合格しようとすることは、どれくらい有望なことでしょうか。
行政書士の合格率は、あまり高いわけではありません。この1~2年で若干甘めになっていますが、数年後にまた引き締めに向かうものとみられています。毎年、数パーセントくらいの合格者が出ていますが、その数パーセントに占める独学者の比率は、かなり少なめだろうと見積もる意見が多いです。正確な統計が行われていないため、実態は不明ですが、独学者は、毎年の合格者の間では少数派だろうという結論になるのです。
実際に、独学しようとした受験者の意見を集めると次のような意見が顕著ですね。
「わからないことが多くて、たちどまることばかりだった」
「ひとりでやっていると、何が正しくて何が正しくないのかはっきりしなくて困る」
「部屋でテキストを読んでいても、だんだんと飽きて違うことをやりたくなる」
独学には、コスト面でのメリットはありますが、それを超えそうな勢いのデメリットがこのようにあれこれと出てくるわけです。

※行政手続きや、法律の勉強をした経験がある人や、行政関係や法律関係の仕事をした経験がある人だったら、独学でもやっていけるチャンスはあるでしょう。しかし、「大学の法学部出身である」くらいの経験では、行政書士の独学の難しさはなかなか越えられないようです。
独学を試しにやってみることは、かまわないかもしれませんね。しかし、「試験まで10ヶ月くらいある」「10日か2週間くらいを、お試し期間にして、その間にめどがつかなかったらきっぱりとあきらめる」くらいの条件でやったほうが無難でしょう。

行政書士の難易度は高すぎず低すぎず……!? 

行政書士は、なんだかんだいって人気がある資格ですね。法曹の資格も種類がいろいろとあるのですが、行政書士ほどあまり噂になりません。弁護士のような難易度が高すぎる資格ではありませんし、仕事のチャンスもまだたくさん残っています。結局、ちょうどいいくらいの資格なのでしょう。
行政書士の難易度も、データで見てしまうとけっこうしんどく感じられてしまいます。この数年の合格率は、8%前後がほとんどです。平成27年度は13.12%と例年に比べると高い数字でしたが、それでもほとんどの受験者は落ちているのです。
ただし、法曹の資格は平均的に難易度が高いものです。それに、難易度がこれ以上低くなったらどうなるでしょうか? 行政書士はありふれた資格に変わってしまいますね。それに行政書士が増えすぎると、仕事のチャンスもおそらく激減してしまいます。
行政書士の難易度≒合格率が比較的同じくらいのレベルにずっと落ち着いていることには、ほかにもメリットがあります。それは、受験対策を立てやすいというメリットです。
資格の種類も膨大にありますが、資格によっては試験をやるたびに毎回合格者の数が激しく上下します。その場合は、難易度も上下していることになりますが、受験対策が立てやすいとは限りません。そのような試験によっては、運不運で合格・不合格が左右されてしまうケースすらあります。
しかし行政書士の試験にはそのような杞憂は無縁です。行政書士の場合は、試験本部が合格率と難易度を毎回コントロールしています。合格ラインを維持するために、試験問題には毎回変わらない点が実はたくさんあるのです(念のために書いておきますが、試験問題はもちろん変わっています)。それを調べて研究するだけでも、合格にずいぶんと近づけるのです。
行政書士の試験は、難易度と合格率はソフトではありません。しかしハードすぎることもないのです。そこにプラスして、高い年収を狙えるチャンスもあるわけです。



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