9.行政書士と年収(勤務行政書士という生き方)

行政書士を目指す人の中には「営業力に自信がないので独立開業する勇気はない。できれば、どこかの行政書士事務所で働きたい」という人も少なくないかと思います。このページでは、そんな勤務行政書士にスポットを当てたいと思います。

そもそも、行政書士として就職や転職をしようとした場合、求人はどれくらいあるものなのでしょうか。ハローワークのインターネットサービスで、試しに「東京都×行政書士」で検索してみると、ヒット数は約30件ほどです。もちろん、時期によって多少の変動はあると思いますが、東京都でこの状況ですから、他の地域ではもっと少ないことが予想されます。

狭き門をくぐりぬけて、たとえ行政書士事務所への就職・転職が決まったとしても、皆がみな、年収の面でバラ色になれるわけではありません。「行政書士の資格はあるものの経験はない」といった場合の賃金は、月20万円に届かないケースもあるようです。行政書士資格取得直後は、当然のことですが、だれもが未経験です。そう考えると、勤務行政書士になることに、ついつい二の足を踏んでしまいがちですが……。

実は、未経験でも厚遇されるケースがあります。それは、営業経験者です。実際に、さきほどの30件の中にも「営業経験・営業力のある方厚遇」という求人が数多くありました。同じように未経験でも、営業力のある勤務行政書士と、営業力のない勤務行政書士では、年収に2倍以上の開きが出ることも少なくありません。

行政書士の業務は多岐にわたります。すべての業務に精通している“スーパー行政書士”なんて存在しませんので、日々の仕事の中では、たとえベテランの行政書士であっても、初めての案件に直面することがあります。その意味では、だれもが未経験になりうると言えます。むしろ勤務行政書士に求められるのは、経験よりも、新規案件にも果敢に飛び込むチャレンジ精神なのかもしれません。営業力のある勤務行政書士が厚遇されるのも、そのあたりが理由のひとつなのでしょう。

このように、勤務行政書士という生き方は決して楽ではありません。行政書士は、難関資格です。にもかかわらず、年収の面で何かが約束されているわけでもありません。しかし、苦労をいとわず、自分の道は自分で切り拓きたいというタイプの人にはやりがいがあり、そして、頑張りに見合った対価が得られる仕事であることは間違いなさそうです。



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